自転車を使用する際、ブレーキの鳴き声が気になることがあります。
特に、ブレーキをかけた時に普段以上に大きな音がすると、心配になりますよね。
本記事では、自転車のブレーキがなぜ騒音を発するのか、その原因と騒音を減らすための効果的な方法、さらには避けるべき行動について解説します。
また、修理が必要な場合の専門店での費用についてもご紹介します。
適切な対策を早めに行い、快適なサイクリングを楽しみましょう。
自転車のブレーキ音が大きくなる主な理由
自転車のブレーキ音の主な原因はブレーキパッドの劣化にあります。
ブレーキパッドはホイールを挟んで減速する際に使用される部品で、使い続けるうちに表面が摩耗したり硬くなったりします。
その結果、ホイールとの摩擦が増えて不快な騒音が発生することがあります。
特に、長期間使っていない自転車の場合は、ブレーキパッドの点検が有効です。
また、ブレーキ構造がずれている場合や、パッドに異物が挟まっている場合も騒音の原因となることがあります。
自転車用ブレーキの５つの主要なタイプ
このセクションでは、自転車に用いられる主な５つのブレーキシステムについて解説します。
バンドブレーキ（ハブブレーキタイプ）
このブレーキは、主に低価格な自転車の後輪に使用されることが多いです。
素材が錆びやすく、使用時には比較的大きな音が出ることが特徴です。
キャリパーブレーキとVブレーキ（リムブレーキのバリエーション）
キャリパーブレーキは主に一般的な自転車やロードバイクの前後輪で見られ、Vブレーキはマウンテンバイクによく採用されています。
どちらのタイプも、リムに対してブレーキシューを押し付けて車輪を停止させる仕組みです。
サーボブレーキ（上級ハブブレーキ）
サーボブレーキはラム型バンドブレーキに似ていますが、その静かな作動性が大きな特徴です。
ローラーブレーキ
ローラーブレーキはブレーキシューをローラーを用いて押し上げることで制動を行います。
このタイプは比較的高価ですが、発生する騒音が少なく、都市部での使用に適しています。
ディスクブレーキ
ディスクブレーキは、ブレーキシューがディスクを挟んで制動を行うシステムで、自動車やバイクにも使用される方式です。
雨天時でも効果的に機能し、高い安全性が提供されます。
自転車の前輪ブレーキの騒音を解消する方法
自転車の前輪ブレーキから不快な騒音が発生する場合、以下の三つのステップで対策を試すことができます。
ブレーキシューの適切な調整
ブレーキからの騒音が発生する主な原因の一つは、ブレーキシューとリムとの接触不良です。
ブレーキシューの角度を適切に調整し、リムに対して後端がわずかに外側（約0.5mm）を向くように設定することで、騒音を減らすことができます。
ただし、調整が行き過ぎるとブレーキの効きが悪くなる可能性があるため、注意が必要です。
調整に自信がない場合は、専門店に相談することをお勧めします。
ブレーキパッドとリムの洗浄
もしブレーキシューの角度が適切でも騒音が続く場合は、ブレーキパッドやリムに付着した異物が原因かもしれません。
ブレーキパッドとリムの表面の金属片や汚れを取り除き、ブレーキパッドは紙やすりで粗くし、リムは油分を含まない洗剤で洗浄しましょう。
リムの洗浄プロセス
リムの洗浄には次のような手順が効果的です。
まず、パーツクリーナーでリムの汚れを除去し、クリーナーをウエスに吹きかけてリムを拭き取ります。
この際、タイヤを傷めないように注意し、リムが完全に乾くまで待ってから油分の付着を防ぎます。
ラバー砥石での磨き上げ
ラバー砥石を水で湿らせた後、リムの表面を均一になるよう丁寧に磨きます。
これにより、リムの表面が滑らかになり、騒音の原因となる不均一な部分を取り除くことができます。
ウエスを用いた最終拭き取り
磨き終えたリムは、清潔なウエスで丁寧に拭き取り、綺麗に仕上げます。
これでリムが清潔に保たれ、騒音の発生が抑えられます。
ブレーキシューの交換手順
ブレーキシューを新しいものに交換する際は、まず新しいブレーキシューを購入し、ブレーキシューを固定しているネジを外して古いシューを取り外します。
新しいブレーキシューを取り付けてから固定し、専門店での購入や交換を検討している場合は、プロのアドバイスを求めることが賢明です。
自転車の後輪ブレーキ騒音の解消方法
自転車の後輪ブレーキから発生する騒音を減らすためには、使用している自転車の種類に適したアプローチが必要です。
たとえば、スポーツバイクやロードバイクの場合、前輪ブレーキと同様の対策が通常効果的です。
一方、バンドブレーキが搭載されているシティサイクルやママチャリのような自転車では、専門家による診断と対応が推奨されます。
バンドブレーキは水分に弱く錆びやすい性質があり、これが騒音の原因となることが多いです。
適切なメンテナンスや調整が施されていない場合、部品の交換が必要になることもあります。
シティサイクル用（ママチャリ）バンドブレーキの改善策
シティサイクルのバンドブレーキに関しては、騒音問題に対処する一つの方法として、ブレーキシステムをサーボブレーキに交換することが考えられます。
バンドブレーキの設計上の問題により、通常のメンテナンスだけでは騒音が完全には解消されない場合があるため、サーボブレーキへの交換によって騒音が大幅に減少する可能性があります。
自転車ブレーキメンテナンスの重要ポイント
ブレーキの清掃や調整を行う際、特に注油には注意が必要です。
ブレーキ音を減らすために油を使用することが考えられますが、それはリスクを伴います。
ディスクブレーキ、リム、ブレーキシューへの油の直接塗布は避けるべきです。
油を塗るとブレーキ効果が大きく低下し、重大な事故を引き起こす可能性があります。
また、部品の取り外しや取り付けが必要な場合は、専門の自転車店での対応を推奨します。
自分で調整を試みる場合、ネジの締め付けが不十分で、走行中にブレーキシューが外れるリスクがあります。
自転車のブレーキ点検と修理の費用について
自転車のブレーキ音が汚れ以外で生じている場合は、専門店での診断が適切です。
新しい自転車でも、使い続けることでブレーキ音が出ることがあり、そのような場合は専門店でのチェックが推奨されます。
ブレーキの基本調整は通常無料から500円程度で行うことが可能ですが、ブレーキパッドやケーブルの交換が必要な場合は、費用は300円から5,000円くらいが一般的です。
部品代が追加でかかることもありますが、頻繁に発生するものではなく、安全確保のための比較的リーズナブルな投資と言えます。
まとめ
自転車のブレーキ騒音の主な原因は多くの場合、ブレーキパッドにあります。
特に前輪のブレーキからの騒音が気になる場合は、適切なメンテナンスにより改善可能です。
一方で、後輪ブレーキからの騒音が続く場合は、ブレーキ自体の交換が必要になることがあります。
また、ブレーキの問題が解決しない場合は、新しい自転車への買い替えを考えるのも一つの解決策です。
