「カセットコンロのガスが突然切れてしまった…」「キャンプ中に予備のボンベを忘れた！」「深夜でもガスボンベが買える場所はないの？」――そんな時、ふと頭に浮かぶのが「コンビニでガスボンベって売ってるのかな？」という疑問ではないでしょうか。
実は、一部のコンビニではガスボンベ（カセットボンベ）が販売されています。
ただし、全店舗で取り扱っているわけではなく、価格やサイズのラインナップも店舗によって差があるのが現状です。
さらに、ホームセンターやドラッグストアと比べた場合、コンビニで購入することにどんなメリット・デメリットがあるのかも気になるところですよね。
この記事では、
・コンビニで買えるガスボンベの価格相場
・扱っている主なコンビニチェーンとその特徴
・ボンベのサイズ・本数・メーカーの違い
・緊急時や災害対策として活用する際の注意点
といった情報を、実際の調査や口コミも交えながらわかりやすく解説します。
「今すぐ必要！」「できれば安く・手軽に買いたい」そんなあなたの疑問や不安を解消するお手伝いができる内容となっています。
いざという時の備えとして、ぜひ最後までチェックしてみてください。
コンビニでのガスボンベ取扱状況
主要コンビニ3社（セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソン）では、卓上カセットコンロ用のガスボンベ（カセットガス）を基本的に取り扱っています。
いずれも岩谷産業（イワタニ）製の標準的なガスボンベ（内容量250g）が販売されており、1本あたりの税込価格はおおよそ次の通りです:
- セブンイレブン: 1本あたり約298円（税込）
- ファミリーマート: 1本あたり約327円（税込）
- ローソン: 1本あたり約328円（税込）
※価格はいずれも2024年9月時点の一例です。
それぞれ若干の差がありますが、概ね1本300円前後と考えてよいでしょう。
なお、これらは基本的に1本単位のばら売り価格です。
店舗によっては3本パックの商品を置いている場合もありますが、コンビニでは単品販売が中心です。
また、ローソン系列のディスカウントストアであるローソンストア100（いわゆる「100円ローソン」）でもガスボンベを扱っています。
ただし、「100円」と名が付いていてもガスボンベが税込100円で買えるわけではありません。
実際には1本あたり100円台の安価なプライベートブランド品などが販売されており、3本セットで300円台（1本あたり約100円）といった価格帯の商品もあります。
例えば、100円ショップやディスカウント店では3本パック税込約330円（税抜298円）程度の商品が見られ、1本あたりわずか100円前後と非常に安価です。
ただし全てのコンビニで必ず置いているわけではない点に注意が必要です。
大手3社以外のコンビニ、例えばミニストップ、デイリーヤマザキ、セイコーマート、ポプラなどではガスボンベを取り扱っていない可能性が高いと報告されています。
また、同じチェーンでも店舗の立地（住宅街・オフィス街・駅前など）や売場スペースによって品揃えが異なる場合があります。
特に都市部の小規模店舗では在庫数が少なかったり、季節によって取り扱いを調整していることも考えられます。
冬場の需要が高まる時期（鍋料理や防災需要の高まる時期）には比較的在庫が増える一方、真夏など需要の低い時期には店頭に置いていないこともあります。
確実に入手したい場合は事前に店舗へ問い合わせて在庫を確認することが安心です。
ガスボンベの価格相場（単品 vs パック、容量・用途による違い）
ガスボンベの価格相場は、販売形態（単品かセットか）や容量・用途の違いによって大きく変わります。
- 単品販売（1本）: コンビニでは1本ずつの販売が中心で、前述の通り税込300円前後/本が相場です。これは緊急時に24時間いつでも買える利便性と引き換えに、やや割高な価格設定と言えます。ドラッグストアなどでも単品売りの場合は概ね同程度かやや安いくらいの価格帯が多いです。
- セット販売（3本パック）: ホームセンターやスーパーでは、3本入りのパックで販売されるのが一般的です。セット購入すると1本あたりの単価は割安になります。例えば、ホームセンターではイワタニ製の純正ボンベ3本組が約698円（税込）、一方でノーブランド品（PB商品など）の3本パックは約398円（税込）と、倍近い価格差があります。この場合、1本あたりに換算するとイワタニ純正で約233円、安価品では約133円程度となり、セット購入時の単価はコンビニ単品購入よりも大幅に安くなります。
実際、スーパー店頭でも「3本税込327円」（税抜298円、1本あたり約99円）といった格安パックが販売されており、賢くまとめ買いすれば1本あたり100円前後で入手することも可能です。
- 容量の違いによる価格: 一般的なカセットコンロ用ガスボンベは容量250g前後の「CB缶（カセットボンベ缶）」です。特殊な例として、アウトドア向けの小型コンロ用に容量120g程度の小型ボンベ（イワタニ「ジュニアボンベ」等）も市販されています。この小型缶は1本あたりのガス容量が少ない分、単価は割高になります。例えばイワタニのジュニアボンベは120g×2本セットで約648円程度で販売されており、1本あたり300円以上と標準サイズより高価です。
また、3本パック商品でも容量やガスの種類によって価格が異なり、標準的な250g×3本パック（ノーマルブタンガス）なら前述の通り500～700円程度ですが内容量が多いタイプ（例：高容量ガス缶）ではもう少し値段が上がる場合があります。
- 特殊用途タイプ（アウトドア仕様など）: 冬場の低温環境や高火力用途向けには、ブタンにイソブタンやプロパンを配合して気化性能や火力を高めた高性能ガスボンベが存在します。代表例はイワタニの「カセットガス パワーゴールド」で、寒冷地でも火力が落ちにくいアウトドア用カセットガスです。この種の特殊ガスボンベは通常品より価格が高めに設定されています。イワタニ・パワーゴールドの場合、メーカー希望小売価格が3本セットで1,705円（税込）（税抜1,550円）と公表されており、1本あたり約560円程度と通常のカセットガスの1.5倍以上の価格帯になります。
実売価格でも3本パック1,000円前後（1本あたり330円程度）と、ノーマルガスより割高です。
ただしその分、低温下での安定供給や火力維持に優れるため、冬キャンプや非常用備蓄として重宝されます。
用途に応じて、このような高性能タイプと通常タイプを使い分けると良いでしょう。
メーカー・購入先別の価格差
ガスボンベはメーカーや販売店によって価格差が顕著です。同じ250g容量・同じ用途の製品でも、ブランドによって値段が大きく変わります。
- メーカー別（イワタニ vs プライベートブランド）: 日本のカセットガス市場でシェアが高い岩谷産業（イワタニ）製の「オレンジ色のカセットガスボンベ」は品質の信頼感がある一方で、価格は他社製品やノーブランド品に比べて高めです。具体的には、イワタニ純正品の店頭価格は1本あたり税抜約233円（税込約256円）とされ、100均やPB製品の税抜100円前後のボンベに比べて2倍以上の価格となっています。一方、ホームセンターや100円ショップ向けに流通しているプライベートブランド（PB）品や他メーカー品（例：東邦金属工業の「シャトルボンベ」、ニチネンの「マイボンベ」など）は非常に安価で、税抜100円程度（=税込110円前後）で販売されるものもあります。これら安価な製品でも、日本ガス石油機器工業会のJIA認証マークが付いており、安全基準は満たしています。
実際にイワタニ純正と100均ボンベを比較したテストでも、容量（250g）やガス種（液化ブタン）、安全機構に大きな差は見られなかったと報告されています。
つまり価格以外の性能差はほとんど無いのが一般的で、通常の家庭用調理目的であれば安価品でも支障なく使える場合が多いです。
ただし、一部にはガス圧や成分配合が異なる特殊用途ボンベ（例えば寒冷地向けにプロパン比率を上げたもの等）もあるため、用途に合ったものを選ぶことが大切です。
- 販売店別（実店舗 vs オンライン）: 購入先によっても価格には傾向があります。コンビニエンスストアは前述のように24時間営業の利便性ゆえに価格設定がやや高めですが、一方でホームセンターやディスカウントストアでは常に安価なセット品が手に入ります。例えば、ホームセンターでは3本パック500～700円前後が相場となっており、まとめ買い割引や自社PB商品の安売りなども期待できます。スーパーでも特売で安く出ることがあり、日用品コーナーで3本パックが500円以下になることもあります。
また、ドラッグストアや家電量販店でも防災用品・アウトドア用品の一環で取り扱いがありますが、店舗規模によっては在庫が限られることもあります。
- オンラインショップ（通販）: Amazonや楽天市場などでは、多種多様なメーカーのガスボンベを比較検討できます。まとめ買いセットの商品が多く、例えばAmazonではイワタニ純正品12本組セットが約2,236円で販売されていました（2025年2月時点）──1本あたり約186円と、コンビニ単品購入に比べ格段に割安です。このように通販で大量購入すると単価が大きく下がる場合もあります。楽天市場ではポイント還元が高く設定されているショップも多く、セール期間にまとめ買いすれば実質的な負担をさらに抑えることも可能です。
Yahoo!ショッピングではPayPayポイントが貯まる/使えるといったメリットもあります。
ただし通販の場合、配送料や配送に要する時間も考慮が必要です。
緊急で今すぐ必要な場合は実店舗で買うしかありませんが、事前に備蓄しておく目的なら通販のまとめ買いがお得と言えるでしょう。
- 100円ショップでの扱い: 前述のようにダイソーやセリアなど一部の100円ショップでもカセットガスを販売しています。価格面では非常に魅力的ですが、商品によっては容量が少なかったり、ガスの配合が特殊な場合もあるため購入時に表示をよく確認しましょう。品質面ではJIAマーク付きであれば基本的な安全性は確保されていますが、心配な場合はホームセンターや専門店で信頼できるメーカー品を選ぶ方が安心です。
購入時のポイントと注意事項
最後に、ガスボンベを購入・使用する際のポイントや最新の注意事項についてまとめます。
- 在庫状況の事前確認: ガスボンベは地域や店舗によって在庫状況が異なります。特に地方や特定チェーンしかない地域では、そもそもコンビニで扱っていないケースもあります（例：北海道のセイコーマート等では非取扱の可能性）。また季節によっては店頭から下げていることもあります。そのため、「今すぐ必要！」という場合には、出向く前に電話などで在庫を問い合わせるのがおすすめです。
特に災害発生前後や冬季は需要が急増し、一時的に売り切れる店も出ます。
コンビニで見つからなかった場合は、ホームセンターやスーパー、100円ショップなど他の販売店もあたってみましょう。
ドンキホーテなどのディスカウントストアや、大手ネット通販の活用も手段の一つです。
- 購入時のチェックポイント: 店頭で購入する際は、製造年月日や缶の状態も確認しましょう。カセットガスにはおおよそ7年程度の使用推奨期限があるとされます。缶底に製造年月日が刻印されていますので、新しいものほど望ましいです。ホコリをかぶって古そうな在庫や、缶にサビ・ヘコミが見られる場合は使用を避けた方が安全です。特売品などで極端に安い場合、容量が通常より少ない規格の商品でないか（例：内容量が250gより少ない、ガスの種類が違う等）も一応確認しておくと良いでしょう。
- 保管と取り扱いの注意: 購入後は適切に保管し、安全に取り扱うことが大切です。ガスボンベは高圧ガスを封入しているため、直射日光の当たる場所や高温になる場所（炎天下の車内など）に放置しないでください。夏場の車中やストーブの近くなど、温度が40℃を超える環境に置くと内圧が上がり危険です。必ず涼しく風通しの良い場所に保管しましょう。
また子供の手の届かない所に置き、火気厳禁で扱います。
使用時も、カセットコンロの取扱説明書に従い正しくセットし、火元にボンベが触れないように注意します。
複数のカセットコンロを同時使用する場合は、お互いの熱でボンベが高温にならないよう配置に気を付けましょう。
コンビニでの購入は“最後の砦”！ガスボンベを安全・お得に使いこなすために知っておきたいこと
以上、コンビニで購入できるガスボンベの価格相場、取扱店舗、選び方や注意点までを詳しく解説してきました。
コンビニは24時間営業が多く、急なガス切れやキャンプ・アウトドア、災害時など「今すぐ必要！」というタイミングでは、まさに頼れる存在です。
しかしその手軽さの反面、価格がやや割高で、店舗によっては取り扱いがなかったり、品揃えが限られていたりする点には注意が必要です。
一方で、日常的にカセットコンロを使用する方や、まとめて備蓄しておきたい場合には、ホームセンターやネット通販でのまとめ買いが圧倒的にコスパ良好。
セールやポイント還元も活用すれば、1本あたりの価格を大きく抑えることも可能です。
また、購入だけでなく保管方法や使用時の安全対策、廃棄のルールも大切なポイント。
特に夏場や火気の近くでの保管は思わぬ事故につながることもあるため、使用頻度にかかわらず、ガスボンベの取り扱いには十分に注意しましょう。
これからガスボンベを使う機会が増えそうだと感じている方は、コンビニ・量販店・通販それぞれの特徴やメリットを把握しておくことで、いざという時にも慌てずに対応できるようになります。
自分のライフスタイルや使用シーンに合った購入先を選び、安全＆賢くカセットガスを使いこなす備えをしておきましょう。
