どの企業においても、様々なタイミングで新しいメンバーが加わるのは避けられません。
新入社員の入社や、新人パート・アルバイトの採用がその例です。
こうした場合、あなたが先輩として直接指導にあたる立場になることも、職務上かかわりを持つこともあります。
しかし、年齢が離れているほど、価値観の違いに戸惑いを覚えることがあります。
特に、新入社員や新人バイトの思考パターンについていけず、困惑することがあるかもしれません。
そんな時に役立つ対応策を、以下でご紹介します。
新人への接し方と考え方のポイント
新人スタッフへの対応は、その人の考え方が理解できるか否かにかかわらず、重要です。
適切なコミュニケーションを図りながら丁寧な対応を心がけるべきです。
仮に新人の考えるポイントが理解しづらいと感じた場合でも、以下の点に注意して接することが肝要です。
世代間の違いなのか、個人的な問題なのか
新入者や従業員の思考や感情が理解しづらいという状況に直面した時、考えられる原因は多岐にわたります。
第一に「世代間の違い」という問題があります。
人は年齢を重ねるごとにこのギャップはより顕著になりがちで、自身と新人の間にある歳の差が大きくなるほど価値観の違いが生じやすくなります。
かつて自分たちの世代にとって普遍的だった事柄が、新世代にとってはそうでない可能性も充分に考えられます。
この場合、過去を振り返って「俺たちの頃は…」と考えるだけではなく、時代の変化に即した柔軟な姿勢で、新人達の価値観を理解しようという努力が求められます。
世代間の差異への理解
新入社員との年齢差があると、しばしば「世代間の差異」が顕著になります。
自身が若い頃から数十年の歳月が流れるなかで、「自分の時代における常識」が現在では非常識になっているかもしれません。
このような変化を無視し、自分の考えが絶対だと信じこむ傾向があると、「最近の若者は…」と偏った見方に陥りやすくなります。
そうなると新入社員の気持ちを理解することが難しくなり、最悪の場合、彼らの心を折りかねない事態や職場での信頼関係の構築ができなくなることもあります。
それを避けるためにも、世代ごとの違いをしっかりと理解し、新しい考え方がすべて正しいわけではないとしつつも、「現代のこの考え方もある」と柔軟に受け入れることが重要です。
知識を更新できなくなると、それは老化の兆しです。
たとえ年齢を重ねて体が衰えてきても、思考の面で衰えないように、常に更新し続けることも大切です。
新人とのコミュニケーションの重要性
新入社員の思いが理解できない際、彼らとのコミュニケーションを図ることが非常に重要です。
新人に対して「何を考えているのかさっぱりだから放っておこう」と冷たく距離を置いてしまうと、結局お互いにわからないまま、不快感を抱くようになってしまいます。
友達になる必要はなく、過度に親しみを持とうとすると、かえって迷惑がられる原因ともなりますが、最低限のコミュニケーションを取ることは欠かせません。
相手の感情や考えが掴めない時には、控えめに直接尋ねてみることが、場合によっては知識を更新する機会にもなり得ます。
理解できない問題があるならば、直接質問するのもひとつの解決策です。
肝心なのは、理解が難しいからといって「コミュニケーション」を回避してはならないということです。
周囲の人々に意見を求めることの重要性
新入社員の感情が理解できない際は、自分だけで悩まずに周囲の人々の意見を聞くことが重要です。
たとえば、新入社員と同年代の人と話をすることで、自分では気がつかなかった点に気づくかもしれません。
年齢が近いために、その人ならではの視点や感じたことを共有してもらうことがあります。
自分の同期生や年齢層が似ている人とも、新入社員についての話をしてみると良いでしょう。
周囲の意見を聞いたり交流することによって、新入社員の気持ちがわからないのは自分だけなのか、それとも他の人々も同じように感じているのかが分かります。
特に、新入社員と同世代の人々も同意見である場合は、世代差よりもその新入社員独自の特性があるのかもしれません。
また、自分の見解がズレているかどうかも徐々に明らかになってくるでしょう。
単独で「彼の気持ちがわからない」と闘うよりも、多様な視点を得て意見を聴くことの大切さが際立ちます。
全てを理解する必要はない
新入のアルバイトや社員に限らず、全ての人は完全に他人の考えや感情を把握することは「不可能」です。
全てを理解しようと強いることで、自分も苦しくなってしまいますし、あまりにも深く入り込む同僚や上司は相手にとって不快感を与えてしまう恐れがあります。
したがって、「適度に理解する」程度で充分です。
「この人はこんな性格だな」というくらいの理解を持てればそれで構いません。
深く考え過ぎないことも重要で、「まあまあ伝わればそれで良し」と割り切ることの大切さも覚えておいた方がよいでしょう。
まとめ
新入社員やバイトの新人が持つ感情や思考パターンを完全に理解することは求められていませんが、互いに疑念を持たず、適度な理解を持って接することで、職場での最適な関係構築に寄与します。
世代間のギャップにより理解し合うことが難しい場面も生じるかもしれませんが、新規のアイデアも柔軟に取り入れながら前進していきましょう。