白だしの在庫が切れてしまいお困りの方や、自宅でプロ級の白だしを簡単に作りたいと考えている方に向けて、手軽に作れる「少量の白だし」と「プロの技が光る白だしのレシピ」をご紹介いたします。
どちらのレシピも、昆布、鰹節、薄口醤油、そしてみりんを使用して、家庭でも簡単に白だしを作ることが可能です。
プロが愛用する白だしの作り方を細かく解説し、乾燥椎茸を加えるなどの旨味を引き出すコツもお伝えします。
白だしのプロ仕様レシピ — 白だしの基本的な作り方
白だしは、昆布、かつお節、さらに風味を増したい場合は乾燥しいたけを使い、薄口しょうゆやみりんで味を整えることで手軽に調理できます。
量が多い場合、水400ccに対して、昆布、かつお節、しいたけをそれぞれ10gずつ使うのがベストな割合です。仕上がりは、約400mlの白だしとなります。
白だしの材料 | 分量 |
---|---|
水 | 400cc |
かつお節(薄削り) | 10g |
昆布 | 10g |
乾燥しいたけ | 2個(約10g) |
薄口しょうゆ | 100cc |
みりん | 100cc |
水400cc、かつお節10g、昆布10g、乾燥しいたけ2個を用意し、鍋に入れて、順番に加熱すると白だしが作れます。
※しいたけは、特にうま味を増したい場合に使用しますが、無くても白だしは作成可能です。
※薄削りかつお節は、煮込み時間が短くてもおいしいだしを取ることができるためお勧めです。パッケージに記載されている厚さ0.2mm以下のものが薄削りです。
昆布の種類 | 白だしの味わい | 特徴 |
---|---|---|
日高昆布 | 基本の味 | 手軽で使いやすい |
真昆布 | 洗練された味わい | 香りが強く、高級料亭に使われる |
利尻昆布 | 味がクセになる | うま味が強く、料亭向け |
羅臼昆布 | 高級感ある味わい | 磯の香りと強いうま味、特別な日本料理店向け |
昆布の種類に拘る場合は、一般的な日高昆布よりも真昆布、利尻昆布、羅臼昆布を使うことをおすすめします。
日高昆布は肉厚なため、だし取りよりも佃煮や煮物として食べる方が適しています。
初心者には日高昆布でのトライを、より本格的な白だしを追求するなら上記の三種類の昆布を選んでみると良いでしょう。
少量の白だし作り方―プロの人気レシピ公開
今回は、たったの200cc分でできる白だしの作り方をご案内いたします。
日々の料理にちょうど良い少量サイズで、1~2回の料理で使い切ることができます。
必要な材料は、昆布、鰹節、乾燥椎茸をそれぞれ5グラム、薄口醤油とみりんは各々50cc、そして水は200ccです。
項目 | 分量 |
---|---|
水 | 200cc |
鰹節(薄削り) | 5g |
昆布 | 5g |
乾燥椎茸 | 1個(約5g) |
薄口醤油 | 50cc |
みりん | 50cc |
用意した材料を基に、こちらのレシピでは美味しい白だしの作り方をご紹介しました。
それでは、実際の白だし作りのプロセスについて、手軽に作れる手順をご説明いたします。
白だしの作り方
椎茸と昆布からの出汁の取り方
- 鍋に乾燥した昆布を入れ60分間水に浸す。昆布から旨味を引き出すために、この工程は欠かせません。
- 浸した昆布と乾燥椎茸を鍋に入れ、弱火で10分間煮ます。
- 火を止めて、鍋から昆布と椎茸を取り出します。これで昆布と乾燥椎茸から出汁を取る作業は完了です。
鰹節の出汁の取り方
- 前工程で取った出汁に鰹節を入れます。
- 中火にして沸騰後、即座に火を止めます。
- 出汁の表面に浮かぶアクを取り除きます。
- 火を弱めてさらに3分間煮込みます。
- 鰹節をこします。これで鰹節の出汁取りも完了です。
出汁を使用する際は、粗熱が取れた後から利用可能です。
余った白だしの保管法!冷蔵・冷凍保存を詳しく解説
白だしは通常、大人2人分で200cc、4人家族でも400cc程度使います。
手作りの白だしの残量が気になる時、冷蔵や冷凍で適切に保存する方法があります。
以下の表は「白だしの保存方法とその目安」をまとめたものです。
保存方法 | 日持ち目安 | 保存容器 | 備考 |
---|---|---|---|
常温 | 5時間以内 | - | 酸化により品質が速やかに低下 |
冷蔵庫 | 2日以内 | 密封容器 | 冷めた後に保存 |
冷凍保存 | 3週間以内 | フリーザーバッグやタッパー | 冷めた後に保存 |
作った後の白だしは、冷蔵もしくは冷凍での保管が推奨されます。
冷蔵庫での保存は、冷えた後に密封容器に入れ、2日内に使用するよう心掛けましょう。
意外と知られていないですが、白だしの日持ちはそう長くはありません。
手作りの場合の冷蔵庫での消費期限は2日以内なのです。
冷蔵保管には密封可能な容器やタッパーを使用すると良いでしょうが、2日以内に使い切られる場合は水冷筒でも十分です。
水冷筒での保存が不安という方には、水だしと称する方法があります。
これは鰹節や昆布を水冷筒に入れ、冷蔵庫で8~12時間放置しておく方法で、実はこの水だしだと2日以内であれば水冷筒を使用した保存も可能なのです。
白だしの冷凍保存と持ち期間の徹底解説
自宅で出汁を取り、丁寧に仕上げた白だしは、冷凍することで約3週間の賞味期限を確保できます。
もっとも手軽な冷凍方法は、フリーザーバッグ(ジップロック袋)やタッパーを用いた保存です。
冷凍した白だしを使う際には、冷蔵庫内で自然解凍し、およそ8~10時間で使用可能な状態に戻ります。
一般的な食品は冷凍することで約1ヶ月の持ち期間がありますが、白だしの場合、冷凍による他の食材の臭い移りが発生しやすいため注意が必要です。
そのため保存期間は3週間を目安にし、しまった場合は使用する前日に冷蔵庫へ移動しておくと、冷凍時の異臭が消えやすくなります。
仮に一度に全量を使い切れない場合、白だしをアイスキューブトレイに入れて冷凍すれば、1回分の使用に便利で、手軽に取り出して利用することができます。
冷凍した白だしキューブは、味噌汁や簡単な炒め物にすぐに投入し、忙しい日の調理に役立ちます。
今回は白だしの簡単な作り方や、プロから学んだ分量を用いたレシピ、また少量を作りたい方向けのレシピなどをご紹介しました。
ヤマキの割烹白だしやミツカンのプロが使う白だしを購入して使用するのも良いですが、手作りすることも可能で、冷蔵庫での短期保存もできます。
多少の手間はかかりますが、自家製の白だしを作り、それぞれの個性ある味を追求してみてください。