カマキリは子供達の間で大変人気があり、時には子供が外で遊んでいる最中にカマキリを見つけて、家で飼いたいと希望することもあります。
私自身、幼少期に兄弟と公園で遊びながらカマキリやカナヘビを捕まえ、家で飼っていた経験があります。
その時、一番頭を悩ませたのは「どんな餌を与えるべきか」という問題でした。
自宅でカマキリを飼育する際に、何を餌として提供すればいいのか、選択に迷うことはよくあります。
特に昆虫ゼリーを考慮する時、正しい与え方はどうあるべきか、疑問に思う方も多いでしょう。
そこで、野生のカマキリがどのような食事をしているのか、また家庭で昆虫ゼリーを餌として与える際の適否や注意点等について調査しました。
カマキリの飼育に昆虫ゼリーは適しているか？
結論から言うと、カマキリの餌として昆虫ゼリーを使うことに特に問題はありません。
自然界でカマキリは肉食性を持ち、主に小さな昆虫や時には自分より大きい獲物までをも捕食します。
これにはコオロギ、バッタ、ハチ、トンボだけでなく、クモやカエル、ミミズなどさまざまな生物が含まれます。
毎日昆虫を集めるのは現実的でないですね。
現在、インターネットではペットのエサにぴったりなコオロギやミールワームを購入することができます。
私が子どものころ、ミールワームはホームセンターで手に入れて飼っていましたが、大人になった今では、家に大量のコオロギやミールワームを置くことに少しだけ抵抗を感じています。
その点、昆虫ゼリーなら保管時の抵抗感が少なく、取り扱いやすいかもしれません。
ただ、昆虫ゼリーを餌として使用する際には、いくつかの注意点と工夫が必要です。
昆虫ゼリーはそのままでは食べないカマキリ
カマキリは昆虫ゼリーを自ら食べることはほとんどありません。
これは、カマキリが動いているものを餌としてしか認識しないためです。
昆虫ゼリーが動かないため、カマキリには食べ物として見えません。
たまに移動中に偶然昆虫ゼリーに触れて摂取することはありますが、それは非常に稀です。
したがって、昆虫ゼリーをそのまま置いておくと、カマキリが飢えるリスクがありますので、注意が必要です。
カマキリに昆虫ゼリーを食べさせるには？
カマキリに昆虫ゼリーを食べさせたい場合、昆虫ゼリーを動かして見せることが必要です。
例えば、爪楊枝などを使って昆虫ゼリーを刺し、カマキリの目の前で軽く振って動かすことで、カマキリはそれを餌と認識し、捕食するようになります。
カマキリが昆虫ゼリーを拒否する時の対応策
カマキリが昆虫ゼリーを食べない場合には、その理由はさまざまです。
食欲がないことや、エサとして昆虫ゼリーを認識していない場合、またはゼリーが苦手であることが考えられます。
昆虫ゼリーを目の前で動かしても食べない場合、一度休ませてから再トライするか、異なるタイプのエサ（例えば肉類）に切り替えてみるのが良いでしょう。
一時的に食べないことがあっても、別のエサに変えることで食欲が戻ることもあります。
カマキリには個体差があり、食べ物の好みがあるため、エサを変えることが効果的です。
家庭にあるものでカマキリに与えられる代替フード
もしカマキリを飼っていて、昆虫ゼリーやコオロギなどの専門的な餌を手に入れられない場合でも、家庭にある食材で彼らの食事を補うことが可能です。
以下、カマキリが安全に食べられる、一般的に家庭に常備されている食品のリストです。
- ソーセージ
- 鶏肉
- 豚の脂肪部分
- チーズ
- ヨーグルト
- 生の魚（刺身）
- 蒲鉾（かまぼこ）
これらの食品は、多くの家庭で日常的に消費されていますが、加工食品は添加物を含むことが多いため、カマキリへの与え方には注意が必要です。
特に、チーズを与える場合は溶けていない固形の状態で提供し、カマキリが怪我をするリスクを避けましょう。
カマキリへの餌やりの頻度と留意点
昆虫ゼリーをカマキリの餌として与えることも可能ですが、それだけではカマキリの栄養ニーズを満たすことはできません。
適切な栄養とエネルギーを提供するには、他の食材を組み合わせる必要があります。
最適なのは生きた昆虫ですが、タンパク質豊富なソーセージ、鶏肉、生魚、蒲鉾を小さく切って与える方法もあります。
カマキリは活動的ですが体が小さいため、過剰に餌を与えると制御なく食べ続けることがあります
餌の量と与える頻度の管理が大切です。
餌やりは、多くても1日1回、一匹あたりの量を守ることが推奨されます。
カマキリの食事シーン
カマキリへの昆虫ゼリーやソーセージなどの餌の与え方は、ピンセットを活用すると、その独特の捕食行動を間近で見ることができます。
カマキリは、その強力な前脚を使って獲物をしっかり捕まえ、鋭い顎で細かくかみ砕きながら食べていきます。
食事をする前には、中足と後足で体を支え、前脚を胸の前で交差させて折りたたむような準備姿勢を取ります。
そして、獲物をじっと待つ際には、完全に動きを停止し、潜むような構えをします。
大きな獲物や敵に遭遇した際には、背中を反らせて翼を広げ、前脚を大きく広げて威嚇する姿勢を取ることもあります。
食後は、自身の前脚を丁寧になめて清潔に保つ行動をします。
これらの特徴的な行動は、生きた餌を与える時には見落としがちですが、昆虫ゼリーなどを使うことで、これら独特のシーンを観察することができる貴重な機会となります。
野生ではなかなか見ることができない、この迫力満点の様子は、子供たちにとって特に魅力的で、カマキリの観察には最適な瞬間です。
まとめ
カマキリの食事には昆虫ゼリーが適しており、栄養価の高いタンパク質やエネルギー源を含んだものを選んでください。
餌を与える時には、カマキリが関心を示すようにピンセットで動かすと良いでしょう。
また、肉や魚などの他の食品も、バランスの取れた栄養補給のために取り入れることができます。
ただし、過剰に餌を与えないよう注意が必要です。
昆虫ゼリーだけでなく、様々な食品を利用してカマキリの栄養面をサポートすることは大切です。
人間と同じく、適切な食事バランスがカマキリにとっても重要になります。
お子様が見つけてきたカマキリを健康に育てるには、これらのアドバイスを実践してみてはいかがでしょうか。
飼育のコツや留意点を押さえることで、家庭でのカマキリの飼育がさらに楽しく、充実したものになることでしょう。
