粘土遊びは子供たちにとって楽しい活動ですが、毎日遊ぶわけではありません。
そのため、使わない間に粘土が硬くなってしまうことがよくあります。
硬くなった粘土をただ捨ててしまうのはもったいないですよね。
粘土を柔らかく戻す方法を調べると、電子レンジを使う提案が見られることがありますが、この方法は推奨されていません。
本記事では、なぜ粘土が硬くなるのか、また、粘土の種類に応じた適切な柔らかくする方法と保管方法を具体的にご紹介します。
電子レンジで粘土を柔らかくする方法
電子レンジが硬くなった粘土を柔らかくする手段として有効なのか、多くの人が注目しています。
粘土が時間とともに硬化するのはなぜでしょうか。
実行可能だが推奨はしない
放置された粘土が硬くなってしまった場合、その柔らかさを何とかして取り戻したいと思うのは自然なことです。
その一つの方法として、電子レンジを使うことが考えられます。
しかし、条件が整えば柔らかくすることが可能ですが、推奨はされません。
その理由はいくつかあります。
硬くなった粘土の成分や含まれる水分の量によって、電子レンジで加熱することが適切かどうかは一目では判断が難しいです。
粘土の種類によっては加熱により硬化してしまったり、透明になることもあります。
これらの点を考慮すると、他の方法を探る方がより安全かもしれません。
粘土が固まる二つの理由
粘土が使用後に固くなる主な理由として、次の二つが考えられます。
①水分の蒸発
ほとんどの粘土の種類において、この理由が最も多く見られます。
使用後の粘土を簡易的に保管する方法、例えば未使用部分を袋に戻しゴムで縛るなどが原因です。
また、未開封であっても僅かな隙間から水分が徐々に蒸発してしまうことがあります。
コンビニのお弁当で使われるお手拭きを使わずに保存しておくと、いつの間にか完全に乾燥してしまうのと同様に、粘土も長期間放置すると乾燥し硬化します。
水分が失われた結果、粘土が硬くなった場合、再び柔らかくするまでには時間がかかります。
②温度による硬化
この現象は油粘土に特有のものです。
油粘土は、カオリン(粘土鉱物の粉)と植物性油、鉱物性油を混ぜ合わせて作られます。
油は低温で白く固まる特性があります。
そのため、使用しない間に、冬などの低温環境下で室内に保管していても、触るのが難しいほど硬くなってしまうことがあります。
ただし、これは乾燥によるものではなく、油粘土の固有の特徴です。
特に子供が使う際は、遊びやすいように最初から柔らかくしておく必要がありますが、安心してください。
油粘土は比較的簡単に柔らかさを取り戻すことができます。
粘土を柔らかく復活させる水分活用テクニック
粘土を柔らかくする主な方法は二通りあります。
一つ目は水分を加える方法、もう一つは粘土を温める方法です。
粘土の種類によって、適した方法が異なるため、ここでそれぞれの方法をご紹介します。
紙粘土は水分補給が効果的
乾燥し、軽くなった紙粘土は以前のようにしっかりとこねることが難しくなります。
このような紙粘土を再生させる方法は以下の通りです。
使用しない湿った布やキッチンペーパーで粘土を包んでから、ジップロックバッグや密閉容器に入れて保管します。
乾燥の程度によっては、1~2日で柔らかくなることもありますが、長期間放置した粘土はさらに時間がかかることがあります。
紙粘土の場合、完全に元の状態に戻すことが難しい場合もあります。
その際は、新しい粘土を購入するか、別の用途に利用することをおすすめします。
また、水分を加えた布から繊維が粘土に付着することがあります。
この問題を回避するには、毛羽立ちにくい高品質なキッチンペーパーを使用するか、水を加えた後に粘土を直接ラップで包む方法が効果的です。
樹脂粘土や石粉粘土、小麦粘土、米粉粘土など、他の種類の粘土にも同様に、じっくりと水分を加えることで柔らかさを取り戻すことができます。
油粘土の柔軟化:水は避け、他の方法を試して
油粘土は元々一定の硬さがあり、これが細かなディテールの維持に寄与しています。
気温が下がると特に硬くなりがちなので、使う前には粘土ベラでピンポン玉程度の大きさに切り分けることが効果的です。
油粘土に水を使うのは避けるべきです。
水とは相性が悪く、粘土の質を損なう原因となります。
柔らかくするためには湯煎が推奨されますが、この際、粘土をポリ袋に入れ、さらに防水効果の高いジッパー付きの袋に入れてから湯煎します。
この二重の保護により、万が一の水の侵入を防ぎます。
この方法により硬くなった油粘土を効果的に復活させることができます。
冬の寒い時期には、ホットカーペットの下に置いてゆっくりと温めるという方法も、油粘土を柔らかくするのに役立ちます。
粘土の再硬化を防ぐ保管テクニック
粘土を柔らかく戻した後は、それを再び硬くさせないための適切な保管方法が非常に重要です。
新品の粘土も同様に、正しい保管方法によって硬化を避けることが可能です。
完全密封で長持ち
粘土を長持ちさせるための基本は、水分が外に逃げないように完全に密封することです。
この方法は、冷凍保存する際に肉を保存する手法と似ています。
柔らかくなった粘土や新しい粘土の余りは、しっかりとラップで包んでから、ジップロックのような密閉できる袋に入れることがお勧めです。
袋に入れる際には、可能な限り空気を抜いておくと、より乾燥を防ぐことができます。
また、保管する粘土の量に合わせたサイズの容器を選ぶと便利です。
保存する場所は、日光が直接当たらない涼しい場所を選んでください。
粘土を再生し、適切に保管する方法
電子レンジで粘土を柔らかくする方法があるものの、メーカーはその使用を推奨していません。
粘土が硬くなる主要な理由は、水分の蒸発や気温の低下による固化です。
紙粘土を柔らかくする場合は、湿った布やキッチンペーパーで包み、密閉できる保存袋や容器に入れて時間を置くことが推奨されます。
油粘土は小さく切ってポリ袋に入れ、湯煎によって温めると効果的です。
粘土を長持ちさせるための正しい保管方法としては、水分を逃がさないようにラップでしっかりと包み、密閉容器に入れることが重要です。
また、小麦粘土や米粉粘土のように食品成分を含む粘土はカビが生えやすいため、特に注意が必要です。
これらのシンプルで効果的な方法を用いれば、粘土を常に使用可能な状態に保つことができます。
お子さんが遊びたくなった時や、創作活動の際にも、すぐに取り出して使えるように準備しておくと良いでしょう。