大阪の春の風物詩「造幣局 桜の通り抜け」は、日本さくら名所100選にも選ばれた全国有数の花見イベントです。
普段立ち入れない造幣局構内の約560mの通路に、約140品種・340本もの桜が咲き誇り、一方通行で観桜しながら通り抜ける形式が明治時代から続いています。
八重桜が中心でソメイヨシノより遅めに満開を迎えるため、関西では遅咲きの桜を楽しめる貴重な機会となっています。近年は事前インターネット申込制（先着順）が導入され、予約なしでは入場できません。
今回は2025年の「桜の通り抜け」について、開催概要や屋台グルメ、混雑予想と回避策、楽しみ方のポイントをブログ風にわかりやすくご紹介します。
1. イベント概要
開催期間・時間
2025年の正式な開催日程は記事執筆時点で未発表ですが、例年どおり4月上旬の1週間程度の開催が見込まれます。
参考までに昨年2024年は4月5日（金）から4月11日（木）までの7日間で開催されました。
開催時間は平日が10:00～19:30、土日が9:00～19:30で、閉門時間までに順路を通り抜け、19:45までに完全退場する必要があります。
夜間はぼんぼりに照らされた幻想的な夜桜も楽しめますが、照明が落とされ始める閉門間際には足元も暗くなりますのでご注意ください。
入場は無料ですが、前述のとおり事前予約が必須です。
造幣局公式サイトにて3月上旬頃から専用申込ページが開設され、先着順で予約受付が開始される見込みです。
予約枠には限りがあるため、参加予定の方は情報解禁後早めの申し込みをおすすめします。
場所
大阪市北区天満一丁目にある造幣局本局構内で開催されます。
入口（南門）は大川沿い「桜の通り抜け南門」付近、出口（北門）は造幣局北側に位置し、鑑賞は南門から北門への一方通行です
。会場内は立ち止まっての宴会や飲食は禁止されており、ゆっくり歩きながら花を鑑賞するスタイルとなっています（全面禁煙・飲食禁止 ）。
アクセス
最寄り駅は大阪メトロ谷町線・京阪本線の天満橋駅で、駅から造幣局南門まで徒歩約15分です。
JR東西線大阪城北詰駅からも徒歩15分ほどで北門側にアクセスできます。この他、JR環状線桜ノ宮駅から大川沿いを南下するルートもあります。
開催期間中は周辺道路も混雑し、造幣局には駐車場もないため公共交通機関の利用が必須です。
時間に余裕を持って行動しましょう。
2. 屋台情報とおすすめグルメ
今年の出店情報
桜の通り抜け開催中は、会場周辺の大川沿い（毛馬桜之宮公園）に毎年多数の屋台（露店）が立ち並び、花見客で大いに賑わいます 。
特に南門最寄りの天満橋から北門先の桜宮橋にかけてずらっと屋台が並ぶ様子は圧巻で、実は屋台エリアの長さは桜の通り抜けコース（560m）より長い約800mにも及びます。
ここ数年は感染症対策の影響で出店数や営業日が縮小傾向でしたが、2023年以降は徐々に活気を取り戻しつつあり、2025年も例年通り屋台の出店が予定されています。
屋台の場所は造幣局の敷地外、大川沿いの遊歩道や近隣の公園内で、桜の通り抜け開催時間に合わせて朝10時頃から夜7時過ぎまで営業していました（店舗によっては夜21時頃まで開いている場合もあります）。
屋台は入場前後に立ち寄れる位置にありますので、桜を見た後に屋台で食べ歩きを楽しんで帰るのが定番コースになっています。
おすすめ屋台メニュー
屋台では花より団子とばかりに多彩なグルメが楽しめます。
定番の唐揚げ、フランクフルト、焼きそば、イカ焼き、ベビーカステラから、関西ならではのご当地グルメである箸巻き（お好み焼きを薄く延ばして箸に巻いたもの）や玉子せんべいも毎年人気です。
さらに、話題のグルメも登場します。
近年は韓国発のチーズたっぷりの「10円パン」や、クロワッサン生地で作ったたい焼きといったスイーツ系、長崎名物の佐世保バーガーなどユニークな屋台も出店しており、バラエティ豊かな食べ歩きができます。
甘党の方にはチョコバナナやベビーカステラ、冷たいスイーツ類もおすすめです。
実際に2024年の通り抜けでは、たこ焼きや鮎の塩焼き、焼きたけのこ、和牛串焼きといったメニューを堪能した来場者もおり、「花より団子」でついつい食べ過ぎてしまうとの声もありました。
屋台グルメは桜の通り抜け期間限定の楽しみでもあるので、ぜひ気になるメニューに挑戦してみましょう。
なお、金魚すくいや射的など縁日の遊戯屋台が出る年もあり、大人から子供まで祭り気分を味わえます。
3. 混雑状況の予測と回避方法
混雑の傾向
「桜の通り抜け」は1週間限定・無料の大人気イベントだけあって、毎年大混雑は避けられません。
事前予約制になったとはいえ定員内で入場者は許可されますので、会場内は常に人の波が続く状況です。
特に週末（土日）は終日混雑が激しく、身動きが取りづらいほどになります。
平日は比較的マシとはいえ、仕事帰りの来場者が増える夕方17時以降に混雑のピークが訪れます。
逆に平日の午前中～午後3時頃はまだ人出が少なめで、ゆったり鑑賞しやすい時間帯です。
夜桜目当ての方が多いため、日没前後の時間帯は平日・週末問わず混雑します。
特に金曜日夜は週末前ということもあり、仕事終わりの人々で大変混み合います。
満開で天気の良い日は平日でも多くの人が詰めかけますので、混雑を避けたい場合は多少花の咲き具合が早い開花直後や終盤を狙うのも一つの手です。
また雨天日は比較的人出が少ない傾向にありますので、雨覚悟であえて出かけるのも混雑回避策と言えます（ただし足元や傘の扱いに注意が必要です）。
混雑回避のコツ
上記のように、一番のおすすめは平日の昼間に行くことです。
可能であれば初日の午前中や最終日の閉門間際など、人が分散しそうなタイミングを狙ってみましょう。
また、入場時間の指定がある程度できる場合は、混雑しやすい夜間の枠を避けるのも有効です。
予約開始直後は希望日時が埋まりやすいですが、後日キャンセル分の再放出が行われるケースもあります。
どうしても都合がつかずピーク時間に行く場合は、人波に流される前提で諦めずに進む覚悟を。
満員電車のような状態になることもあり、その場で立ち止まってゆっくり観賞するのは難しいです。
写真撮影も立ち止まれないため、歩きながら手早く撮るか、人の切れ目を見計らって撮る工夫が必要になります。
鑑賞所要時間は空いていれば20分程度ですが、混雑時は出口まで倍以上の時間を見ておきましょう。
なお、「人混みは苦手だけど雰囲気だけ味わいたい」という場合、造幣局の外から桜並木を眺める方法もあります。
例えば、造幣局北側の桜宮橋（銀橋）上や、南側の天満橋付近から大川沿いの桜並木を遠目に見るだけでも十分綺麗です。
距離はありますが、人混みに揉まれずゆったりお花見気分を楽しめる穴場スポットと言えるでしょう。
その他の注意点
会場内は前述のとおり飲食禁止です。
屋台で購入したフードやドリンクは、いったん通り抜けを出てから味わうようにしてください。
ゴミ箱も数に限りがあるため、食べ歩き後のゴミは各自持ち帰るマナーも大切です。
また、小さなお子さん連れの場合は、ベビーカーは人混みでは押し歩きが困難なため抱っこ紐をオススメします。
ペット同伴も抱きかかえるなどして周囲に配慮しましょう。
夜間は照明があっても暗い箇所もありますので、足元を照らすライトがあると安心です。
4. 楽しみ方のポイント
撮影スポット
せっかく美しい桜に囲まれるのですから、ぜひ写真にも収めたいですよね。
造幣局構内や周辺には写真映えするスポットがいくつもあります。
まずおすすめは、桜並木越しに見える真っ赤な橋と桜のコラボレーションです。
大川に架かる赤い橋（造幣局南側、天満橋寄りにある橋梁）と満開の桜、そして随所に飾られた色とりどりのぼんぼり（提灯）が一枚の写真に収まる光景は、春爛漫の雰囲気に溢れています。
昼間の青空の下はもちろん、夕方〜夜にかけて提灯の明かりが灯り始める時間帯もノスタルジックで素敵な写真が撮れるでしょう。
もう一つの外せないスポットが、造幣博物館のレンガ造りの建物と桜の組み合わせです。
造幣局構内にある博物館（明治時代築の旧造幣寮火力発電所を改装）周辺には立派な八重桜が咲き誇り、レトロな赤レンガ建築とピンクの花々のコントラストが映える絶好の撮影ポイントです。
古き良き建物と色とりどりの桜が織りなす風景は、日本ならではの情緒を感じさせてくれます。
博物館前は比較的開けた空間なので、人混みの隙間から建物全景と桜を収めたり、桜越しに建物を背景に入れて撮るなど構図も工夫しやすいでしょう。
このほか、北門を出た先の桜宮橋付近からは大川沿いに連なる桜並木を俯瞰でき、川面に映る桜や橋梁と一緒に撮るのもおすすめです。
夜は提灯や街灯にほのかに照らされた桜が水面に映り込み、幻想的な写真が撮れます。
ライトアップされた桜と大阪の夜景を同時に収めれば、SNS映えすること間違いなしです。
ただし夜桜エリアは大変な混雑になりますので、撮影時も周囲の人の流れを妨げないよう配慮しましょう。
今年の注目ポイント
希少品種「今年の花」
桜の通り抜けでは、毎年「今年の花」と称してその年に特に紹介したい桜の品種が一種類選ばれます。
会場内には「今年の花」の立て看板が設置され、その桜の解説も掲示されます。
過去には「大手毬」「鬱金（ウコン）」「紅手毬」など珍しい品種が選ばれてきました。
2025年の「今年の花」は現時点では未発表ですが、どんな桜が選ばれるのか楽しみですね。
今年新たに見られる品種が登場することもあり、桜コレクターや愛好家にとっては見逃せないポイントです。
造幣局の八重桜には他ではなかなかお目にかかれない珍種も多く、ここでしか出会えない桜との出会いを期待して訪れるリピーターもいるほどです。
夜桜のライトアップ
日中の桜もさることながら、夜桜の美しさも通り抜けの大きな魅力です。
夕暮れ時になると通路沿いに吊るされた無数のぼんぼりに明かりが灯り、ほんのり浮かび上がる八重桜は昼間とは違った妖艶な表情を見せてくれます。
満開の桜と提灯の柔らかな光が織りなす光景は「言葉にできない美しさ」と評されるほどで、思わず足を止めて見惚れてしまうことでしょう。
特に花びらが散り始める頃には足元一面が桜絨毯となり、ライトに照らされた花びらが舞う様子は幻想的です。
例年ライトアップは日没～19:30頃まで行われます。
夜桜目当ての来場者も非常に多いため混雑覚悟にはなりますが、「大阪造幣局の夜桜」は全国的にも有名で一見の価値ありです。
写真を撮る場合はフラッシュをOFFにし、高感度設定でぶれないよう撮ると雰囲気が綺麗に写せますよ。
春祭りの雰囲気を満喫
通り抜け期間中、造幣局周辺は花見客と屋台でたいへんな賑わいを見せます。
桜を見るだけでなく、出店グルメに舌鼓を打ったり、提灯の灯る川沿いを散策したりと、お祭り気分で春の一日を過ごせるのも醍醐味です。
普段静かな官庁街である造幣局エリアが、この週だけは笑顔あふれる花見客で活気づく様子に「春が来たな」と実感する地元の方も多いそうです。
屋台で買ったフードを片手に夜風に吹かれながら満開の桜を眺めれば、きっと忘れられない春の思い出になるでしょう。
ぜひ桜もお祭りも存分に楽しんで、心もお腹も満たされてくださいね。
快適に過ごすための持ち物・服装
「桜の通り抜け」を快適に楽しむために、服装や持ち物の準備もしっかりしておきましょう。
屋外イベントですので天候や気温に合わせた対策が大切です。
ポイントは身軽な荷物、そして歩きやすさです。
おすすめの服装・持ち物リストは以下のとおりです。
- 羽織れる上着（カーディガンや薄手ジャケット）: 4月の大阪は日中暖かくても夕方以降冷え込むこともあります。
- 歩きやすい靴（スニーカーなど）: 会場内外をかなり歩きますし、人混みでは自分のペースで歩けません。ヒールやサンダルは避け、クッション性のある靴がおすすめです。
- 雨具（折りたたみ傘 or レインコート）: 桜の時期は天気が変わりやすいので、突然の雨に備えてコンパクトな傘をバッグに忍ばせておくと安心です。ビニール傘は人混みで危ないので携帯傘が良いでしょう。
- 小さめのバッグ: 大きなリュックやキャリーバッグは人混みで邪魔になります。貴重品と必要最低限の物が入るショルダーバッグやボディバッグで身軽に動きましょう。
- 現金（小銭）: 屋台での買い物用に千円札や100円玉など細かい現金を用意しておくとスムーズです。電子マネー非対応の店も多いので現金必須です。
- スマホ・カメラ: 美しい桜をぜひ撮影しましょう。予備バッテリーがあると長時間の撮影や待ち時間でも安心です。混雑時は紛失防止にストラップを付けると◎。
以上の準備を整えておけば、かなり快適に桜の通り抜けを楽しめるはずです。
あとは事前予約を忘れずに済ませ、当日は時間に余裕を持って会場に向かいましょう。
大阪造幣局ならではの豪華な桜と春祭りの雰囲気を、安全・快適な服装で思いきり満喫してくださいね。
まとめ
桜のトンネルを歩き抜け、屋台でお腹も満たせば、春の訪れを五感で堪能できる大阪造幣局「桜の通り抜け」。
2025年の最新情報をチェックして、ぜひ最高のお花見体験を楽しんでください。
事前準備をしっかり整えて臨めば、きっと素敵な思い出になることでしょう。
満開の桜の下、皆さんも春ならではのひとときを存分に味わってきてくださいね。🌸🍡🎎
